20年ほど前に作った、手回し式の木製オルゴールです。浜松の遊園地「舘山寺パルパル」のオルゴール館に納めたものです。オルゴールの音の出る仕組みを判りやすく楽しく見せることを目的に作りました。デザイン及び設計は私、製作は木工ミシン加工ではプロ以上の腕を持つ河村敏明氏にお願いしたものです。素材はメープル、パドック、チーク、花梨、ナラ、けやき、など。
木製ドラムの孔にピンを立て、ドラムの回転でピンが鍵盤を跳ね上げ、落ちる際にアルミのパイプを打つという仕組みです。ハンドルの回転を木製歯車が順次伝え音を作るわけですが、小気味良い歯車の回転音とタッチ、そしてドラムが鍵盤をはじく感覚、タイミング・・・木製ならではの優しい音、感触を持つものになりました。河村さんの木工ミシン技術がなくてはできなかった、楽しいものづくりでした。