高齢者介護福祉施設専用 口腔ケアカウンター
福祉施設利用者の体型、身体状況は様々です。車椅子利用・片麻痺・腰が曲がり円背の方など、その上身長差も大きく、健常者と同様の設備では対応不可能です。そして、介護者にとっても使いやすい設備機器でなければなりません。
利用者にとっても介護する方にとっても使いやすく、優しくうけとめるウェーブラインの口腔ケアカウンターをご提案いたします。
特徴
利用者の唾や痰の色は、体の具合をみる大きな指標となります。これを考慮し、シンク内部は白一色を基調としています。
シンク全体がフラットなため、コップなどの道具類をシンク内に置くことが出来ます。
中央に納められたステンレス製目皿は、水はねを防止し、吐瀉物による排水口の詰まりを防ぐ効果があります。
目皿は簡単に外せます。点検時や掃除の際に取り外してお使いください。
椅子専用のカウンターは高さ63cm。
一般的なカウンター高さ75cmより8cm低く設定しています。
椅子に座っての仕様が基本となります。
車椅子専用カウンターは高さ75cm。
車椅子を利用する方で、拘縮により上半身を起こせない方も多く、その方々のためにカウンター前縁を凸状にし、無理に体を起こさなくても唾や痰を受けやすくしています。
*カウンターの高さは使い勝手により、左右逆に製作可能です。
仕様
*製品には水洗金具(着色部)は含まれません。
*カウンター巾の寸法は、1800~2200までの間は調整が出来ます。
デザイナーズノート
昨年から半年以上かけて開発してきた福祉施設用洗面カウンターがやっと完成、ロットNo.001が無事納品となりました。私自身が現場へ出向き、取り付け施工工事を完了してきました。
施設職員の方と、そして実際に利用される入居者の方々、車いすそして片麻痺のおじいちゃんの話も聞きながらやっと作り上げた洗面カウンターです。今回はデザイナーとしての製品設計だけではなく納品へ向けてメーカーとしての責任を味わう半年間でした。そしてこの責任は納品後も、もちろん続くわけですが・・・。
しかしだからこそ充実した半年でした。形状・機能デザインに留まらず、製品設計・資材及び工程管理・物流管理そしてコスト!施主及びゼネコンとの打ち合わせ等々、大変な半年でしたが、それは自らの枠を超える、ための期間でもありました。また、そうありたいと思います。
富士市にて4月オープンする小規模多機能ホームが今回の納品施設です。今回は洗面カウンターと浴槽をデザイン、設計、製作させていただきました。浴槽納品は月末です。浴槽も従来のモノの問題点をヒアリングした上で、改良・提案を繰り返し、完成までこぎ着けた全く新しい製品です。特許の関係もありまだ発表は出来ませんが、施設職員の方々には喜んでいただけそうです。
デザインは現場から産まれる・・・を心に刻み、これからもモノづくりに携わりたいと思います。
2014グッドデザインしずおか「ユニバーサルデザイン賞」受賞